宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー(上)」

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)

ブレイブ・ストーリー (上) (角川文庫)

べ、別にアニメ化するから読んだんじゃないんだからねっ! (ツンデレ風に)


…しかし、宮部みゆき作品でこれまで読んだのがこれと「ICO」しかない、という状況では説得力まるでなし。

(映画の方の)CMで見ていたイメージだと、直球勝負の王道ファンタジーなのかと思っていたのだが、3/4くらい現実世界の小学生の日常生活でした。いや「日常」なんかじゃないかアレは。それなんて昼メロ? なドロドロの愛憎劇もあったりして。まさかなんて場面が出てくるとは(笑)。そりゃあ亘くんも逃げ出して布団かぶっちゃうよなあ。小学5年生だもんなあ。対処できんよなあ普通。

残り1/4くらいでようやくファンタジー異世界に旅立つ亘くん。ファンタジーの世界、というか、ファンタジーRPGの世界、というか。全体的にTVゲーム的お約束に満ちている。ダンジョンをクリアすると装備がもらえる、とか。さすがは宮部みゆき、ゲーマーなところを遺憾なく発揮している。だいたい、旅に出てはじめての洞窟に「おためしのどうくつ」などと名付けるセンスはゲームやってないと到底出てこない。

というわけで、中巻以降、本格的にファンタジーな話になる…のか?